太陽工業コラム

倉庫建築の費用を詳しく解説|種類、構造別の相場から安く抑える方法までわかる

2022年度の建築着工統計によると、倉庫の全国平均坪単価は約45万円となっています。また、資材価格や人件費高騰の影響を受けて、倉庫建築の費用は上昇傾向にあります。したがって、倉庫建築の目的に沿って適切な倉庫構造を選定したうえで、可能な限り建築費用を抑える必要があるでしょう。

本記事では、倉庫建築の工法や、種類別の費用相場から、倉庫建築の費用を抑える具体的な方法について解説します。費用相場はあくまでも目安であるため、倉庫の種類や立地条件により価格が異なることを理解しておきましょう。

倉庫の種類別の特徴と費用相場は?

本章では、倉庫の種類別の特徴と各費用相場を説明します。種類別の特徴と費用相場を知る前に、法定耐用年数を抑えておきましょう。法定耐用年数は、倉庫の種類別に決まるのではなく、倉庫の用途と材質によって決まります。

なお、法定耐用年数とは建物の用途・構造別に定められた基準です。主に減価償却の際に使用されます。

鉄骨系

  • 骨格材の肉厚4mm超の場合、法定耐用年数は31年
  • 骨格材の肉厚3mm以上4mm以下の場合、法定耐用年数は24年
  • 骨格材の肉厚3mm以下の場合、法定耐用年数は17年

コンクリート系

  • 法定耐用年数は38年

木質系

  • 法定耐用年数は15年

上記の法定耐用年数を抑えたうえで、倉庫の種類別の特徴と費用相場を確認していきましょう。

※出典)法定耐用年数(国税庁)

プレハブ倉庫

プレハブ倉庫とは、工場で事前に製造した部品を建築現場で組み立てるタイプの倉庫です。プレハブ倉庫のメリットは、大量に生産された部材を使用するためコストが比較的安い点が挙げられます。

坪単価の目安は約15万円となっています。また、多くの部材が組み立てられた状態で建築現場に運ばれるため、短い工期で建築可能です。

デメリットは、あらかじめ規格が決められている場合が多いため、デザインや間取りの自由度が低い点です。

プレハブ倉庫は建築だけではなく撤去も容易のため、倉庫を短期間使用したい場合にうってつけの倉庫です。また、プレハブ倉庫は事務所として利用されるケースも多い傾向があります。

テント倉庫

テント倉庫とは、屋根と外壁にシート膜材を利用した倉庫です。メリットは、工期の短さと坪単価約7万円というコストの安さです。 また、躯体が軽いため開口部を大きくし易く、日光を取り込みやすい点もメリットと言えるでしょう。昼間は照明が不要なケースも多いため、消費電力の軽減に繋がります。

その一方、デメリットは天候の影響を直に受ける可能性が高い点です。しかし、建築地域の設計風速と積雪荷重を考慮したテントを提供可能なメーカーを選択できれば、天候の影響を直に受けるデメリットは解決できると考えられます。

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システム建築倉庫

システム建築倉庫は、設計から施工までシステム化されたタイプの倉庫です。また、坪単価の目安は約20万円となっています。 メリットは、大規模倉庫でもコストを抑えて建築可能なうえ、耐震性や耐候性に優れている点です。システム建築倉庫が向いている用途としては、大型倉庫・大型工場、大型スーパーが挙げられます。

デメリットは、デザインの自由度が低い点です。なぜなら、デザインの自由度よりも統一された部材の導入などによる機能性及び合理性を優先しているためです。また、建築予定地の形状によっては、建築が難しい場合もありますので注意が必要です。

倉庫の構造別の特徴と費用相場は?

本章では、倉庫の構造別の特徴と費用相場を解説します。

木造

木造倉庫とは主要部材に木材を使用した倉庫です。メリットは、コストがほかの構造の倉庫と比較して安い点です。坪単価の目安は約20万円であり、ほかの種類の倉庫よりもコストを抑えて建築ができます。また、木の部材は再利用しやすいため、木造倉庫は環境に優しい倉庫と言えるでしょう。

その一方、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の倉庫と比較すると耐候性の低さはデメリットと言えます。しかし、石膏ボードを壁や天井の下地材に利用することで、耐候性・耐火性アップも実現可能です。

鉄骨造

鉄骨造倉庫は、骨組みに鉄骨を使用した倉庫です。メリットは、軽量なうえ耐久性がある点です。また、木材と比較して部材の品質が安定しているため、倉庫の品質が職人の力量に左右されにくい点もメリットと言えるでしょう。さらに、事前に組み立てた柱や梁を建築現場に持ち込めるケースも多いため、鉄筋コンクリート造倉庫よりも工期が短く済みます。

その反面、 デメリットとしては、鉄骨造は外気温の影響を受けやすい点があります。なぜなら、鋼材やコンクリートで柱が作られるためです。また、鉄骨は錆に弱いため防錆加工が必要になります。坪単価の目安については約43万円であり、鉄骨コンクリート倉庫よりもコストを抑えて建築可能です。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造倉庫は、主要部位に鉄筋やコンクリートを使用している倉庫です。 メリットは耐震性・耐久性に優れている点です。その理由は、圧縮強度が高いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋を組み合わせた構造にあります。

また、鉄筋コンクリート倉庫は機密性が高いため、効果的に空調を使用することで、温度管理がしやすい点もメリットに挙げられます。

その一方、コンクリート養生に一定の期間が必要なため工期が長い点はデメリットです。 また、コストの高さもデメリットに挙げられます。坪単価は約45万と木造や鉄骨造と比較するとコストが高い傾向にあります。

倉庫建築費用を安く抑える方法とは?

本章では倉庫建築費用を安く抑える方法を解説します。安く倉庫を建築するためには、大きく分けて次の2つの方法が考えられます。

アウトソーシング

1つ目の方法はアウトソーシングです。なぜなら、委託倉庫を利用することで、自社倉庫を建築するよりもコストを軽減できる可能性があるためです。また、入荷、保管、出荷などの業務も委託可能なため、自社の社員はほかの業務に集中でき、生産性アップが期待できます。

しかし、ケースによっては自社倉庫を建築した方がコストを抑えられる可能性もあります。したがって、自社倉庫を建築する場合と委託倉庫を利用する場合のコストを事前に試算し、しっかりと比較検討することが重要です。

補助金の活用

2つ目の方法は、国や自治体が提供する補助金の効果的な活用をし、負担するコストを下げることです。倉庫の建築を検討する際は、自社が活用できる補助金が無いか確認しましょう。補助金にはさまざまな種類があり、返還義務がない補助金も多いです。

補助金の具体的な種類としては、事業再構築補助金やサプライチェーン対策補助金などがあります。なお、省エネ機器の導入や撤去費用に活用できる補助金も用意されていますので、有効に活用しましょう。

関連記事:【2023年最新6選】倉庫建築で受給できる補助金とは?条件や申請方法まで詳しく解説

倉庫建築の業者選定における注意点

最後に、倉庫建築の業者選定における注意点を解説します。以下の3点に留意して、安心して仕事を任せられる業者を選びましょう。

坪単価のみではなく総工費で検討

1つ目の注意点は、坪単価ではなく総工費での検討が必要な点です。その理由は、坪単価の定義は業者ごとに異なるケースがあるうえ、 坪単価のほかにさまざまな費用が上乗せされる可能性があるためです。具体的な費用としては、内容工事費、空調費、電気工事費などが挙げられます。

また、倉庫の種類や建築予定地の立地条件によって、費用は変動する点も理解しておきましょう。

複数の業者から相見積もりをとる

2つ目の注意点は、複数の専門業者から相見積もりをとる点です。 なぜなら、価格や工期を比較することで、より良い業者を選択できるからです。また、複数の業者から見積もりを取ることで、費用相場を理解できます。なお、 コストの面だけではなく説明が明快で分かり易く、対応が丁寧な業者を選びましょう。

加えて、相見積もりを取る際にはアフターフォローの体制も確認した方がよいでしょう。なぜなら、倉庫の建築が終了した後、不具合や心配な点が生まれる可能性もあるためです。アフターフォローの体制も考慮し、安心して仕事を任せられる業者を選択しましょう。

建設予定地の予定確認

3つ目の注意点は、建設予定地の用途地域を確認する点です。その理由は、倉庫を建築可能な土地か建築前に判断する必要があるためです。 都市計画図を用いて、建築可否を確認しましょう。

都市計画法によって、土地は13の用途地域に区分されています。各エリアによって建築可能な建物の種類や大きさ、用途が決められています。つまり、倉庫の建設予定地を探す際は、希望の倉庫を建築できる土地を選ぶ必要があります。

出展:都市計画法第8条

まとめ

本記事では倉庫建築の種類、構造別の費用相場、費用を安く抑える方法を紹介しました。自社に合った倉庫を選び、コストを抑えて希望の倉庫建築を実現させましょう。

また、テント倉庫は坪単価約7万円で建設可能な倉庫とお伝えしました。最後に、本文ではお伝えしきれなかったテント倉庫の魅力を紹介します。テント倉庫は、骨組みとシートという単純な構造で構築されるため、低コスト・短工期で施工できる導入時のハードルの低さに魅力があります。

耐久性・耐候性の低さを指摘されることもありますが、適切なメンテナンスを施せば10年を超えても使用し続けられる耐久性を持っています。

また、シートは光を透過させる性質を持つため、昼間は照明が不要なレベルの明るさを確保でき、作業性にも優れた工法といえるでしょう。こうしたメリットを有するテント倉庫は、先進的なメーカーや物流業者が多数採用しており、導入により効率的な倉庫運営を期待できます。

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