太陽工業コラム

業務用の移動式大型テントの特徴と移設事例の紹介

汚染土壌対策を実施する土木工事現場では、環境配慮や施工の効率化等のために一部でテントの設置が義務づけられており、作業箇所に応じて設置と撤去を繰り返すことになるため、業務用の移動式大型テントが役立ちます。

業務用の移動式大型テントは、経済的で効率的な汚染土壌対策建屋です。 本稿では、業務用の移動式大型テントの特徴と移設事例をご紹介いたします。

【目次】
1 大型テントを必要とする汚染土壌対応工事
2 汚染土壌対応工事現場における移動式大型テントの用途
3 業務用の移動式大型テントのバリエーションとサイズ展開
4 移動式大型テントの移設事例
5 まとめ

大型テントを必要とする汚染土壌対応工事

汚染土壌に対応する工事現場では、その処理方法によって、法律の定めにより作業箇所の上にテントの設置を求められる場合があります。 主なケースは以下のとおりです。

  • VOC(揮発性有機化合物)汚染土壌で掘削除去工法で行い、雨除け、粉じん対策としてテントが必要な場合。
  • ダイオキシン、PCB、水銀、POPsの場合は原則前室テント付きの負圧管理できるテントが必要。
  • その他重金属の場合は近隣対策上テントを要す場合のみ必要。
  • ホットソイル工法(VOCの汚染された土壌に生石灰などを混合して、反応熱を利用して、揮発・分離・吸引、活性炭にて吸着回収する工法)を原位置で行う場合はテントが必要。
  • 掘削除去工法(現場にて直接、汚染度を掘削除去し、場外の中間処理工場まで搬出する工法)はテントが必要な場合と不要な場合あり。
  • トンネルずりは自然由来の有害物質(シアンを除く8種類)が発生する場合があるが、重金属の為水銀以外はテント重要度は低いが、雨対策(土を乾燥させる・一時保管)の用途で設置する場合あり。

汚染土壌対応工事現場における移動式大型テントの用途

汚染土壌対応工事現場で必要となる移動式大型テントの用途は、工事の目的によって以下のようなものがあります。

  1. 汚染土壌対策建屋
  2. 掘削残土の一時集積保管場
  3. その他仮置き場
  4. プラント設備等建屋
  5. 雨、雪対策用建屋

汚染物質の飛散等を防ぐだけでなく、様々な用途があります。
仮設テントを設置することにより、天候に大きく左右されずに作業ができるため、工期短縮が可能となったりする他、施工環境・周辺環境への配慮だけでなく、現場従事者の方への配慮もできます。

法律の定めに限らず、汚染土壌に対応する工事現場には、テントが必需設備となっているのです。

業務用の移動式大型テントのバリエーションとサイズ展開

業務用の移動式大型テントは、大きく分けて「伸縮式」と「固定式」の2種類があります。 伸縮式は、仮設テント自体が蛇腹式に伸縮するもので、固定式はより大空間の保管スペースを確保できるものです。

ここでは、仮設レンタルテントで数多くの実績がある、太陽工業株式会社の移動式大型テントのバリエーションをご紹介します。

伸縮式

伸縮式大型テントは、仮設テント自体が伸縮するタイプで、長尺や重量物を直接クレーンで入出庫できます。
上屋の伸縮に機械は不要で、人手で動かすことができます。
間口サイズは5種から選択可能です。
設置工事は1棟あたり通常1〜2日で完了し、撤去も通常わずか1日で現状復旧します。

伸縮式 新型

新型伸縮式大型テントは、スパン毎にテントを差し込んでいく構造の伸縮式のテントで、必要な面積分だけ設置することができます。
スパン毎にテントを差し込んでいく構造なので、桁行方向の寸法は1スパン(1.5m)毎に自由に設定できます。

開口部はカーテン式で、スライドするだけでフルオープンし、スピーディーな出し入れが可能で作業効率がアップします。 テント取付はガイドファスナーに沿って分割膜を差し込みスライドさせるだけであり、旧型と比較して施工性と安全性がアップしています。

固定式 大型

固定式大型テントは、大空間の保管スペースを手軽に確保することができ、機能的な保管倉庫を短期間で構築することが可能です。
中間支柱のない大規模なスペースと7.5mの軒高で、十分な格納スペースを確保します。 建築基準法にに対応しているので、建築確認申請が可能です。

大型のものではW40m×軒H10m程度までに対応可能で、有効範囲内では、1.8mピッチ程度で自由な近似寸法で施工できます。
また、コストは高くなりますが、さらに60m〜80mの大スパンでも対応可能です。 これは、プラント解体養生や文化財建物養生等での導入事例もあります。

移動式大型テントの移設事例

移動式大型テントの移設方法や移設事例を画像で紹介します。
必要に応じて移動することが多い汚染土壌の工事現場において、テントの機動性は作業全体の効率に直結します。

まとめ

画像を見ても分かるように、移動式大型テントは、仮設であり移動の必要性の高い汚染土壌対策建屋として、優れたソリューションです。 作業現場で移設が必要な場合は、吊り上げ移動・スライド移動により、簡単に移設することが可能です。

太陽工業株式会社は、移動式大型テントを数多く手掛けています。
様々な課題やニーズに対応力できますので、ぜひお問い合わせください。

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