太陽工業コラム
倉庫でのお仕事に携わる方であれば、一度は倉庫内の湿気に悩まされたことがあるのではないでしょうか。
湿気は不快なだけでなく、結露やカビの原因となって保管物を傷めたり、中で作業する方の健康を損ねたりします。
この記事では、なぜ湿気が発生するのか、どんな影響があるのか、そしてどのように対策すべきか簡潔にまとめます。
倉庫に湿気が溜まりやすいワケとは
倉庫内に湿気が溜まりやすい理由は、複数あります。
①倉庫は一般的に間仕切りが少なく天井も高いため、空調効率が悪くなりがちです。
②さらに窓が少なかったり開けられなかったりするため、換気しづらく、湿気を外に逃がしにくい構造になっています。特に夏季は倉庫内が高温になりやすいため、空気が水蒸気を多く含み、それがそのまま溜まり、湿気が発生しやすくなります。
③壁や床がコンクリートであることが多く、それが水分を吸って溜め込み、吐き出されることによっても湿気が溜まってしまいます。
湿気が溜まると結露が発生。カビの原因にも
湿気は、そのまま結露の原因になります。
暖かく湿った空気が冷やされると、飽和水蒸気量(空間に存在できる水蒸気の量の上限)が下がって、余分な水蒸気が水滴になります。これが結露です。
湿気というと夏に高まるイメージがありますが、結露は湿度の高い梅雨や、気温の低い冬に起こりやすい傾向があります。
結露はカビの原因にもなります。さらには金属の錆びの原因にもなる他、悪臭を発生させたりすることがあります。
保管物を損傷したり、従業員の健康にも影響があったりするため、倉庫の結露対策、湿気対策は必須です。
倉庫の湿気、結露の対策
倉庫内の湿気と結露への対策をご紹介します。発生の原因を考えると、ロジックとしては「空気が滞留しよう、換気し、空気が流れる仕組みを作ること」が必要です。
Flex Ceiling Fans(低速大風量シーリングファン・HVLSファン)の設置
きわめて大きな効果が確認できている方法です。数年前よりアメリカで大規模倉庫やショッピングセンターなどに導入されだしたシーリングファンで、大きな羽をゆっくりと回転させ、内部の空気全体を大きく対流させるのが特徴です。
日本でも少し前から導入事例が増えています。本来は、夏場における作業時の体感温度を下げて快適な作業環境をつくったり、室内での熱中症予防を目的とした設備ですが、湿った空気を対流させることで、結露発生の機会を大幅に抑制する効果が確認されています。
テント倉庫+シーリングファンで快適な倉庫内環境をつくる
倉庫の構造自体が湿気を溜めやすいものであることを考えると、根本的な見直しを図ることが最大の対策になります。
倉庫の新設や改修をご検討の場合、膜構造のテント倉庫を強くお勧めします。
テント倉庫は下記のとおり、多くのメリットがあります。
■ 柔軟で地震に強く、万一落下があった際も被害を最小限に抑えられる。
一方、膜材は1mmに満たない薄い材料であるため、外空間と内空間を隔てている膜自体は、外気温の影響を受けやすく、結露が発生しやすいという特徴があります。ここに上記のシーリングファンを導入することで、その弱点もカバーし、快適かつ湿気対策もなされた倉庫を実現することができます。
庫内の温度が均一となり、設定温度も大きく下げる必要がなくなる
例えば、弊社の膜構造ショールームであるFlex Experience Centerでは、建設してから数年が経ちますが、シーリングファンの設置によって、未だに結露の発生は確認されていません。
この方法であれば、膜構造のメリットを享受しながら、湿度に悩まされることのない環境をつくることができます。膜構造を活用したテント倉庫については「低コスト・短工期で済むテント倉庫のメリットとは」の記事で確認ができます。
倉庫内の湿度にお悩みの方は、シーリングファンの設置や、テント倉庫への改修をご検討されることをお薦めします。
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