太陽工業コラム

「短工期&コスト」+「課題解決力」で 日本初の事業をサポート

竹の総合利活用を目指す-バンブーフロンティア株式会社様-

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新規事業計画で大きな悩みである施設整備。前例の無い取り組みともなれば、不確定要素も増え慎重になりがちです。 そんな中、熊本県玉名市でスタートした竹を活かした日本初の取り組み「バンブーフロンティア」事業が注目を集めています。

その施設整備では、当社の産業用膜構造をご採用頂きましたので、バンブーフロンティア株式会社の代表取締役会長を務められている山田浩之様にお話しを伺いました。

各地の荒廃竹林問題に一石を投じる新事業

Q今回立ち上げられた事業についてお教えください。

持続可能な天然資源である竹を活かしてマテリアル利用・エネルギー利用といった総合利活用を行い、継続的に事業化するために竹の伐採・回収なども行い三位一体型の事業として 荒廃竹林問題やCO2削減などの社会問題も解決しようとの思いでスタートした事業です。

Qゼロからの仕組みづくりだった訳ですね?

そうですね、今まで様々な企業がトライしましたが、三位一体型で工場が完成したのは当社が初です。 エネルギー利用にしても、竹の成分はクリンカが発生して炉を傷めるためバイオマスに向いていませんでした。今回、バークと竹を混焼することでクリンカの発生を抑える事を世界ではじめて実証しました。国内で同じ悩みを持つ事業者さんは多いのでそれらの問題を解消することはもちろん、ASEAN地域からも今後ニーズは高まると思います。

「課題解決力」でお客様の施設整備の悩みを解消

SDGsへの取り組みで素材開発やエネルギー利用に取り組むだけでなく、竹の伐採・回収も事業化された点が、公益性の高い事業である事を物語っています。とはいえ、これらの事業を具現化するには、ご苦労も大きかったようです。

Q施設整備面での悩みはありましたでしょうか?

プラントには海外の設備を導入したのですが、法的なハードルなどがありましたし、今回のモデルが初の試みだったので、何よりローコストで作り上げることに苦労しました。その意味で太陽さんの製品はローコストで工期も短く当社のビジネスにマッチしていました。当初は本体工場以降の工事も、大手ゼネコンさんのシステム建築で計画していたのですが、テントに変更したほどです。

Q実際にお使いになられての感想はいかがでしたか?

最初に実感したことは、工期が短い、コストパフォーマンスが良く、室内も非常に明るい。倉庫には最適だという印象を持ちました。明るい空間で作業性も良いので一気に設計段階から加わってもらい、倉庫だけでなく処理施設などさまざまな用途に取り入れました。中でも発電設備を覆った膜の建屋は画期的だったと思います。

発電施設を膜で覆うことは前例がなく、中のプラントに合わせて建物を設計し検討を行ってもらいました。役所側と何度も折衝を行い、最終的には屋根と壁を分割し、“爆発したら屋根だけが飛ぶようにして”役所承認を得ることができました。

完成後もお付き合いを通して継続的なサポートを

私どもの仕事は、建物の引き渡しで終わりではありません。長期に亘り安心してお使い頂けるよう、きめ細やかなサポートを心掛けています。

Q施設面でさらに期待したいことはありませんか?

製品である木質ボードは空気中の水分を吸収するので、季節変動によって、保管物の含水率がどう影響するかは分かっていません。製品自体もこれから適正湿度を検証する段階です。製紙会社などでも採用実績があるので大丈夫だと思いますが、もし支障が生じる場合は、対策が必要かもしれませんね。

Q最後に今後の抱負をお聞かせください。

おかげ様でこれまでに600団体を超える団体が見学に訪れるなど、私どもの事業は社会からも注目を頂いております。バイオマス発電は安定しており、今後このモデルが大きく拡がってゆく可能性も高まりつつあります。一方のマテリアル事業もこの度、竹を活かした新素材「ナンカンボード」が、大臣認定を取得できたので、引き続きJIS基準など取得し社会に浸透させてゆきたいと思います。

日本で初の事業ですので、目の前の問題を乗り越えながら今回のバンブープロジェクトを成功へと導けるよう頑張っていきます。

編集後記

私どもは「バンブーフロンティア事業」の施設整備をお手伝いするにあたり、お客様のお困りごとを解消するためにコストや納期だけでなく、役所折衝も含めた調整を行うことで問題解決を図ってきました。 結果として製品倉庫をはじめ、木材処理施設、製品加工施設、さらには竹を燃料にしたバイオマス発電施設まで、お手伝いする範囲が拡がりましたが、今後もアフターフォローを含めたきめ細やかなお付き合いを通して、事業の成功を支えてまいりたいと考えております。

 

 

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