太陽工業コラム
MakMax Australia/ Taiyo Membrane Corporationはロイヤル・クイーンズランド・ショー(通称エッカ)で使用される大型家畜用パビリオンに膜ファサードを完成させました。
このパビリオンは、ショー期間中は家畜の展示場として機能しオフシーズンは駐車場として使用されます。
「エッカ」は1873年に始まったオーストラリア・クイーンズランド州最大の農業祭です。Royal National Agricultural and Industrial Association of Queensland(RNA)主催のイベントには毎年40万人の来場者が訪れる、地域の一大イベントです。
イベント期間中は大型家畜用パビリオンとして使用し、イベント終了後は駐車場として機能する多機能な施設を建設したいという施主の要望に応えるべく、建物のファサードには「ポートホール(丸窓)」が設けられ、動物や来場者が快適に過ごせるように50%の開口率が確保されました。
また、施設付近は年間を通じてお祭りやイベントで使用される為、ファサードは機能面だけでなく美観にもこだわって作られました。
MakMax Australia/ Taiyo Membrane Corporationはファサードの設計、加工、施工の契約を請け負いました。建築家や施主の期待するイメージを実現すべく、プロジェクトの初期段階から建築家と入念に連携し、実寸大のプロトタイプを製造することで、開口部の位置、鉄骨との取り合い部分、膜のディテール、溶着ディテール、二重膜部分など細部も丁寧に計画/加工されました。
本案件用に独自開発された施工方法に加え、イベント開催日が迫っており現場には複数の業者が往来しており、それらと入念に調整しながら施工手順が計画されました。
ファサードには1,400平米の開口率50%のPTFEメッシュ膜及び650平米のPTFE膜が使用されました。PTFEメッシュ膜部分に設けられたポートホール(丸窓)がファサードにアクセントを加え、PTFE膜部分の表面凹凸が陰影のある印象を与えています。
本構造はLightweight Structures Association Australia(オーストラリア軽量構造協会)からガラス及びファサード部門にて「優秀賞」を受賞しました。
今年のエッカは8月9日から18日まで開催予定です。