太陽工業コラム
太陽工業は、1960年代に膜素材の加工技術を応用しフレキシブルコンテナバッグ「タイコン」を開発することで、物流事業に参入しました。
合成樹脂や化学品、食品、肥料など粉や粒体の輸送を従来の小口輸送から大口輸送することを通じて輸送合理化を実現しました。
業界のリーディングカンパニーとして、コンテナバッグの製造のみならず、お客様の課題に寄り添う提案とサポートのご提供を目指しております。
特に昨今では、お客様だけでは解決が難しい、ESG投資やSDGsなど環境問題への取り組み、現場の安全対策など
長年培った経験とノウハウを活かした、新たな取り組みを進めています。
今回は、弊社のランニングフレキシブルコンテナバッグをご利用いただいている黒崎播磨株式会社 八幡工場にて、「フレキシブルコンテナの安全性と取り扱い」及び「物流リサイクルシステム」についてセミナーを開催しました。
セミナーを受講された黒崎播磨株式会社 耐火物製造事業本部 不定形製造事業部 八幡不定形工場 工場長 原口様に所感を伺いました。
フレキシブルコンテナバッグ TAICON(タイコン)について
太陽工業で取り扱っているフレキシブルコンテナバッグは、ランニング1種・ランニング2種・クロスの3種類です。
フレキシブルコンテナ及び、その材料の強度・性能に関する規格
日本産業規格JISの要件を満たし、日本フレキシブルコンテナ工業会(JFC)に形式登録されたJIS適合商品として認められているコンテナバッグです。
※非危険物用フレキシブルコンテナ JIS Z 1651(2017)に登録
フレキシブルコンテナの安全性と取り扱いセミナーについて
ランニング1種・ランニング2種は使い捨てではなく、洗浄・メンテナンスを施すことで繰り返し利用することを想定したコンテナバッグです。
太陽工業グループでは、全国のコンテナーサービスを実施する子会社のネットワークにて、全国統一の作業基準と品質で、バッグをメンテナンスします。
ユーザー様から回収したバッグは、状態を確認し、洗浄から必要であれば修理も実施し、メーカー様へお戻しします。
また、定期的な老朽化試験も行い、お客様のバッグの老朽化度合を自社工場内で点検しております。
年間約200万袋以上のバッグを洗浄・メンテナンスしてきた実績を活かし、より長期間に渡って安全にコンテナバッグを使用いただくための「フレキシブルコンテナの安全性と取り扱いセミナー」にて提供しております。
「フレキシブルコンテナの安全性と取り扱いセミナー」実施内容
セミナーでは、日本フレキシブルコンテナ工業会(JFC)より基準が発行されている点検・修理の基礎内容から、実際に起こった事故、破損の検証実験を動画にてご紹介します。
セミナーの受講を通じて、参加された社員や作業者の現場内における安全性・知識の向上に繋がる内容となっております。
環境負荷が少ない物流リサイクルシステムをご紹介
回収した中で廃棄処分が必要と判断したものはリサイクルを行い、新しいランニング型フレキシブルコンテナバッグとして繰り返し利用を行います。
ランニング型フレキシブルコンテナバッグは何度も使用できるため、使い捨てのクロス型バッグに比べ大幅に環境負荷を低減できます。
前記の安全セミナーと併せて、お客様だけでは解決が難しい環境問題への取り組みについてもご提案が可能です。
実際にセミナーを受講した、黒崎播磨株式会社 耐火物製造事業本部 不定形製造事業部 八幡不定形工場 工場長 原口様に話を伺いいたしました。
安全セミナー開催を太陽工業に依頼したきっかけ
耐火物技術協会が主催の「耐火物原料研究会」で、太陽工業殿の安全セミナーを聴講し、我々の会社でもぜひセミナーを開催いただきたいと思い、オファーをしました。
不定形製造事業部では、様々なサイズのフレキシブルコンテナバッグを使っており、どのような条件で倒れてしまうのか、破れが発生するのか、どれだけバッグに重力がかかっているのか、動画を交えた説明を通じ、フレキシブルコンテナバッグ使用している従業員たちに、危険性があることを周知したいと考えていました。
物流リサイクルシステムは、別部署の環境防災推進部と共に、フレキシブルコンテナのリサイクル化を検討していました。
現状は自社で点検を行い、不要なものは産業廃棄物の処理を行っています。ただし、粉末が付着したバッグはリサイクルに不向きであることに加え、自社工場だけではフレキシブルコンテナのリサイクルに関する知識が少なく、リサイクルの検討方法を悩んでいました。
今回、専門的に取り組んでいる太陽工業殿にリサイクルに関する情報また知見を伺いたいと思い、併せてご説明いただきました。
課題に感じていたこと
フレキシブルコンテナバッグの洗浄は作業者に依存した部分が多く、発塵・粉塵もある環境下であるため作業負荷が高い職場でることが課題でした。
加えて、そのような環境下であるため要員の確保も難しい場合もあり、今後の洗浄作業の在り方について課題を感じていました。
一方で、当社が購入する原料に使用されるコンテナバックは使い捨てで処分する場合もあり、この発生量を減らしていくことも必要でした。
これらはSDGsの観点からも、CO2削減向けて、コンテナバックの産廃量削減は重要な取り組みです。
今回のセミナーを通し、太陽工業殿と関係が得られたことにより、リサイクルシステムの現状を知ることができ、更に環境問題と労働環境の解決に向けた検討が進みだしました。非常にありがたいことです。
今回のセミナーを受けての感想
安全面に関しては、コンテナバックの使用環境や過去の危険な事例などの動画を確認しながら説明を受けたことで、正しいコンテナバックの取り扱い方法を学ぶ事が出来ました。
専門の業者の方から安全な使用方法を学ぶ事で、危険についての感度、安全意識の向上に大きく繋がるセミナーであり、開催に心から感謝いたします。
今後も従業員の安全意識を高めるため、このセミナー内容を安全活動に生かし、取り組んでいきたいと思います。
また、物流リサイクルシステムに関しては、今後の生産効率化とCO2削減等の環境影響を考えるうえで大変参考になる内容でした。
ぜひ今後の活動に繋げていきたいと思います。
最後に、今回開催いただいたセミナーでは、当社から対面・web双方で65名を超えるメンバーがお話を聞かせてもらうことが出来ました。
このような機会をいただき誠にありがとうございました。感謝致します。
原口工場長、ありがとうございました。
安全セミナーの開催は随時受け付けております。
ご希望の方は、ぜひお問合せください。