世界初の「次世代煙突」がグッドデザイン賞を受賞

~軽量化・環境性能を評価、今後の可能性にも大きな期待~

2018年10月9日

<報道用資料>

城南衛生管理組合
日立造船株式会社
太陽工業株式会社

城南衛生管理組合(京都府、管理者:山本正)、日立造船株式会社(本社:大阪市住之江区、会長兼社長:谷所敬、以下、日立造船)、太陽工業株式会社(大阪本社:大阪市淀川区、社長:荒木秀文、以下、太陽工業)は、ごみ焼却施設の煙突外壁部分に膜構造を採用した世界初の「次世代煙突」において、新工法による軽量化・環境性能などが評価され、公益財団法人日本デザイン振興会「グッドデザイン賞」の「2018年度グッドデザイン賞」を受賞しました。

 

次世代煙突に対するグッドデザイン賞審査委員の評価は次の通りです。

ごみ焼却炉の煙突を膜素材で構成するという新しい発想のプロジェクト。軽量な“フッ素樹脂酸化チタン光触媒膜材”により、従来の煙突に比べ圧倒的に重量を下げることができ、施工期間も短くすることができる。また、酸化チタン光触媒の効果により汚れや排気ガスの汚れからも守られる。今後、光との組み合わせで電光掲示板の役割をするなど様々な使用方法や表現方法が考えられる。今後の煙突のあり方が大きく変わる意欲的な提案となっている。

次世代煙突の概要

次世代煙突は、日立造船と太陽工業が2011年に共同開発を開始し、2013年に国土交通大臣指定性能評価機関等の技術審査を経て製品化した新工法の煙突です。今年4月に稼働開始した「クリーンパーク折居」(発注者:城南衛生管理組合)において日立造船からの提案により世界に先駆けて実用化しました。
本製品は、煙突の外装材に初めて膜材料を適用したことで従来のコンクリート、P Cパネルにはない超軽量な外装を実現したもので、耐震性を向上させ、地震による煙突倒壊を回避することで施設の安定運転に貢献します。

また、膜素材には、「フッ素樹脂酸化チタン光触媒膜材」を用いており、大気中に含まれる窒素化合物(NOx)を酸化チタン光触媒が分解し、周囲を環境浄化するほか、汚れを分解するセルフクリーニング効果で白さを保ちます。維持管理の負荷を低減することはもちろん、環境面を中心に住民の皆様に安心して生活していただく施設を実現します。

グッドデザイン賞

グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が授与するもので、人がなんらかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰。「優れたデザイン」を社会に普及させていくことで、私たちの生活をより豊かにすることと、産業の発展を同時に後押ししようとするものです。
なお、最新のグッドデザイン賞を受賞した製品が展示される「GOOD DESIGN EXHIBITION 2018」が次のとおり開催され、次世代煙突が特別展示で紹介されます。

  • 会期:10月31日(水)〜11月4日(日)
  • 会場:東京ミッドタウン(東京都港区六本木)

城南衛生管理組合について

城南衛生管理組合は宇治市・城陽市・八幡市・久御山町・宇治田原町・井手町の3市3町が、環境廃棄物行政推進のためにつくる特別地方公共団体です。組合では、折居清掃工場(ごみ焼却施設)の老朽化に伴い、折居清掃工場更新施設整備運営事業を実施しており、クリーンパーク折居を建設しました。
クリーンパーク折居はごみの燃焼により発生した熱を利用し発電することで循環型社会の形成に寄与するほか、隣接する運動公園へ温水供給、太陽光発電や屋根雨水利用など、地球環境に配慮したごみ焼却施設です。煙突には運動公園から見える位置に時計を設置することで地域に愛される施設を目指します。

  • 所在地:京都府宇治市宇治折居18番地
  • 竣  工: 平成30年3月

日立造船と太陽工業について

日立造船は、都市ごみ焼却発電施設や火力発電所向けなどに鉄筋コンクリート製煙突や鋼製煙突を400本以上納めており、煙突の設計・製作・施工において国内トップレベルの実績と技術を有しています。

太陽工業は、大型膜構造建築物メーカーとして、国内では東京ドーム(東京都文京区)や長居陸上競技場(大阪市東住吉区)をはじめ、海外の大型スポーツ施設などの屋根膜など様々な分野・用途に展開される膜構造建築物の設計・施工等を行っています。

この件に関するお問い合わせ先

日立造船株式会社

業務管理本部 総務部 広報グループ
永原 美紀 電話:06-6569-0013

太陽工業株式会社

コーポレートコミュニケーション担当
上田 テツヤ 電話:06-6306-3033

グッドデザイン賞専用サイトでの「次世代煙突」紹介内容はこちら

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