熱可塑性ゴムシート「TPEシート」「FPAシート」
樹脂をブレンドし熱可塑性を持たせたゴムシート
加硫ゴムにポリエチレン等の樹脂をブレンドすることで、ゴム弾性と熱接合性を両立させた製品です。ポリプロピレンを利用したTPO-PP系のFPAシートとポリエチレンを利用したTPO-PE系のTPEシートに分かれます。日本遮水工協会の分類で中弾性タイプに該当します。
製品・サービス紹介
製品ラインナップ
ガンデルシートFPA
ポリプロピレンと加硫ゴムをブレンドしたシートです。重合段階で柔軟性成分をミクロ分散させるため、均質で安定した性能が得られます。一般的な合成樹脂性遮水シートとくらべ温度変化に伴う寸法変化が少なく、施工時および夏季・冬季の温度変化の影響を受けにくい性質を持っています。
TPEシート(PE系)
α-オレフィン系を共重合すことにより得られる(分子構造中に不安定な二重結合を持たない)熱可塑性ゴムを主原料としたシートです。浸水水や微生物の影響を受けにくく、「熱可塑性ゴムシート」とも言われます。
遮水シートの接合方法
自走式溶着状況
遮水シートの融着には主に自走式融着機を使用します。熱板や熱風で加熱した状態で圧力を加え、重なったシートを一体化させます。
加圧検査状況
2列に接合した(ダブルシーム方式)中央部の検査孔より、所定の数値まで加圧を行い、その減圧量を測定することで接合部の水密性の検査を行います。
押出溶接状況
自走式融着機で施工が困難な箇所は押出溶接による接合を行います。専用の溶接機を用い、遮水シートと同材質の用切望を溶融させシートと一体化させます。
規格値
項目 | 低弾性タイプ | 中弾性タイプ | 高弾性タイプ | 試験方法 | |
---|---|---|---|---|---|
厚さ(mm) | 1.5 | 1.5 | 1.5 | JIS K 6250 準拠 | |
引張性能 | 引張強さ(N/cm以上) | 120 | 140 | 350 | JIS K 6251 準拠 |
伸び率(%以上) | 280 | 400 | 560 | ||
引裂性能 | 引裂強さ(N以上) | 40 | 70 | 140 | JIS K 6252 準拠 |
接合部強度性能 | 引裂性能 | 60 | 80 | 160 | JIS K 6008 準拠 |
用途
- 陸上最終処分場
- クローズド最終処分場
- 汚染土壌封じ込め
- キャッピング