膜天井

安全で快適。意匠性に富み、環境にも優しい、これからの天井です。

天井落下の危険は、大地震のときだけではありません。下地材の老朽化・劣化や、日々の繊細な振動、風や熱収縮、このような原因による天井落下は今日、世界中で報告されています。
重くて硬い従来の天井に代わって、新しい発想のやわらかく、軽量、丈夫な膜天井が人々の暮らしを優しく包みます。

製品・サービス紹介

膜天井とは

安全で快適な空間を創出する天井工法です。

天井落下の危険は大地震の時だけではありません。下地材の老朽化・劣化や、日々の繊細な振動、風邪や熱収縮。このような原因による天井落下は今日、世界中で報告されています。

重くて硬い従来の天井に代わって、新しい発想のやわらかく、軽量、丈夫な膜天井が人々の暮らしを優しく包みます。

 

特長

軽い

万が一落下しても被害が少ない

膜材料の質量は約600g/m²。従来の天井材に比べてたいへん軽量で、まさかの落下時にも室内の人々や物品に与えるダメージを最小限にとどめることができます。

柔らかい

変形や衝突に強く、揺れにくい、落ちにくい

薄く柔らかな膜材料が、室内の意匠性を高めるだけでなく、地震時の大きな揺れにも変形追従が可能な構造となり、天井脱落の危険性が極めて低くなります。

強い

落下物を受け止める

厚さわずか1mmの極めて薄い素材ながらも、落下物を受け止める強度を保持していることを、自社試験にて実証済みです。

膜天井落下衝撃試験-天井専用膜(BATYLINE)

明るい

上質な光環境の空間

窓からの自然採光や照明の光を反射させたり、膜材を透過させた光による間接照明効果で、上質な光環境の空間を創出します。

間接照明効果の例

関西国際空港旅客ターミナルビル

千葉県国際総合水泳場

吸音性能

室内の残響をコントロールする

音響測定試験

膜材料:BATYLINE Aw
施設名:倉敷市屋内水泳センター(屋内プール)
室容積:約9,000m² (25m x 36m x 10m)

測定日 温度 湿度
膜天井施工前
木毛マグネシウム板
(t=25)
2012/3/27 31℃ 50%
膜天井施工後
BATYLINE Aw
(t=0.7)
2012/7/10 32℃ 74%

倉敷市屋内水泳センター

膜天井施工前

膜天井施工後

膜天井施工前後の残響時間の比較(周波数ごとの平均値)

膜天井施工後、160~200Hz帯を中心に、残響時間が短くなっていることを確認しました。

空調効率

気流をコントロールして空調効果を高める

東京大学生産技術研究所・川口研究室の温熱環境計測実験に協力し、膜天井を設置すると室内の気流をコントロールして省エネルギー効果を期待できることを確認しました。

開閉式膜天井の湿熱環境計測実験

膜天井閉鎖時

膜天井全開時

目的

  • 冬季における暖房の稼動期間に、膜天井閉鎖時と全開時とで、膜天井の上下両空間の垂直温度分布を比較することにより、膜天井の空気の流れを遮断する効果を検証する。
  • 膜天井の開閉による暖房負荷の変化を考察し、膜天井の省エネルギー効果を検証する。

膜天井概要

設置 2012/11/28
膜材 ポリエステル膜材
開閉時間 スイッチで1分程度
面積 16m2

実測概要

場所 実測項目 測点数 測定機器 測定方式
室内 室内空気温度、
壁、床、
ガラスなど表面温度、
空調入出口温・湿度、
風速度
計42点 熱電対 連続計測10分/回
室外 外気の温度・湿度 1点 温度とり

サーモカメラによる実測結果

膜天井の閉鎖・全開の対比により、暖房22℃設定の時、膜天井は4℃~6℃程度の遮断効果が見られた。(東京大学生産技術研究所 川口研究室)
※「COMMAハウスにおける実証実験の状況(東京大学生産技術研究所)www.commahouse.iis.u-tokyo.ac.jp」より。

自由なデザイン

曲面など自由な形にも対応するため、デザイン性にもすぐれています。

函館競馬場

主な工法

全周定着タイプ

フレームを組み、ロープやアルミ製定着システムにて膜材を定着する方法

工法の特長

  • 全ての外周部で膜を定着するため細かな調整が可能で、フラットに張ることができる。
  • 形状の自由度が高く、様々な室内形状に追従しやすく、設備等との取り合いも考慮しやすい。
  • 他のシステムと比較すると、定着フレームの重量が最も重くなる。

2辺定着タイプ

膜の両端2辺のみを定着し、聴力をかけずに自由懸垂させる方法

工法の特長

  • 使用部材が少なく、納まりがシンプル。
  • 膜の変形追従性は極めて高く、破損・落下の危険性が低い。
  • 張力をかけないため反力が小さく躯体への負荷を低減できるが、膜にはシワが発生しやすい。
  • 膜ならではの柔らかさ、軽さ、曲面を表現できる。

ポイントサスペンションタイプ

膜の外周にポイントで金物を取り付けて聴力を与える方法

工法の特長

  • 外周をポイントで定着するので施工が早く、中間フレームが不要なシンプルな納まり。
  • 膜の変形追従性はより高く、破損・落下の危険性が低い。
  • 相応の張力を膜に与えるため、躯体への反力が生じる。
  • サスペンション膜ならではの軽快なデザインを表現できる。

施工手順

1. 天井に足場を設置して下地フレームを取り付けます。

2. 寸法を計測してブラケットを取り付けます。

3. 膜天井に支持部材をセットします。

4. 支持部材をブラケットに取り付けます。

5. 膜天井が完成。

膜材料種別

膜材料 材料構成・特長 厚さ [mm]
重量 [g/m²]
生地幅[mm]
可視光反射率/
透過率 [%]
吸音率
[NRC値] ※1
カラーバリエーション 防火性能
吸音膜材 防炎製品 BATYLINE
Aw

しなやかで、吸音性能も高く、施工性の良い膜材。

0.7
JIS K 6404
600
JIS K 6404
2,700
ホワイト 91/7
グレー  64/2
ベージュ 53/2
ブラック 4/1
0.68 標準:ホワイト/グレー

特注:ベージュ/ブラック

防炎製品※3
認定番号 F-26117
(公財)日本防炎協会
不燃材料 VERVYFINE
Aw

しなやかで、吸音性も高い不燃材料。

0.47
JIS K 6404
490
JIS K 6404
3,000
78/18 0.69 ホワイト

不燃材料※2
認定番号 NM-4223-1
建築基準法第2条第九号
GOTY Aw

2辺定着タイプに特化し、吸音性も高い和紙風の不燃材料

0.60
JIS R 3420
460
JIS R 3420
2,000
64/28 0.70 ホワイト

 

不燃材料※2
認定番号 NM-4355
建築基準法第2条第九号
UNITYFINE Aw

複層化によって、より高い吸音性能を発揮する膜材。

0.32
JIS K 6404
290
JIS K 6404
2,670
(ガラス繊維織物は含まず)
(合成)
ホワイト 65/7
ライトグレー 49/2
アンスラサイト 8/1
クォーツ 65/6
サンディベージュ 48/3
0.74 ホワイト/ライトグレー/アンスラサイト/クオーツ/サンディベージュ

不燃材料※2
認定番号 NM-4071
建築基準法第2条第九号
気密膜材 不燃材料 RESTYFINE

耐水性に優れ、多用途に使えるエアタイトな膜材。

0.37
JIS K 6404
502
JIS K 6404
2,000
91/4 0.10 ホワイト

不燃材料※2
認定番号 NM-4200
建築基準法第2条第九号
メッシュ膜材 不燃材料 FT381

伸縮性に富み、28%弱の開口率を有するメッシュ膜材。

0.95
JIS K 6404
550
JIS K 6404
2,670
28%
(開口率)
0.12 アッシュブロンド/グレー/ベージュ/ビートンメタル/メタリック

防炎製品※3
認定番号 F-25272
(公財)日本防炎協会

 

※ 上記は代表的な例であり、その他の仕様も対応可能です。
※ 製品の仕様は予告なく変更することがあります
※ 上記の数値は測定値に基づいており、保証値ではありません。
※ カラーバリエーションはイメージであり実際の製品と異なる場合がありますので、生地サンプル等でご確認ください。
※ すべての膜材料は、第3者機関にて F☆☆☆☆同等品であることを確認済みです。(ホルムアルデヒド放散速度: 0.005mg/m²・h 以下)
※ プールでの使用に際しては、注意が必要です。
※1 NRC値(Noise Reduction Coefficient)とは、250・500・1000・2000Hzの各周波数の吸音率の算術平均値です。
※2 不燃材料とは、建築基準法で定められる不燃性能を有する材料として、国土交通大臣から認定された建築材料です。
※3 防炎製品とは、「防炎製品認定委員会」が定めた防炎性能基準等に基づいて、公益財団法人・日本防炎協会から認定された製品です。

検証動画

BATYLINE Aw

ガラスクロス不燃膜材

FT-381

膜天井にボールが衝突した場合の検証

試験内容

耐貫通性能試験

3kgのストライカ(杭)を1mの高さから膜面の中央分と端部に落下。
※この試験は厚生労働省が定める労働安全衛生法第42条の規定に基づく「保護帽の規格」に準じたものです。

落下衝撃試験

  • 10kgの砂袋を1mの高さから膜面の中央分と端部に落下。
  • ボードを仕上げ材料と想定した吊天井を膜面に水平落下。
  • ボードを仕上げ材料と想定した吊天井を膜面に斜めに傾けた状態で落下。
    ※吊天井の重量は108kg(44kg/m²)となります。